[産業動向]中国オンラインゲームの産業規模、2005年は37.7億元

 恒例の中国遊戯産業年度会が開催されましたが、そこで、2005年度の中国オンラインゲーム産業規模は37.7億元と発表されました。昨年24.7億元ですから、更なる拡大が進んでいるようです。これは、妥当な数値のような感じがします。Nasdaq上場を果たしている盛大、ナインシティ、ならびにNetease三社の第二四半期までのオンラインゲーム運営から得た収入の合計が15億元以上に達していたからです。しかもその数値は、その後も爆発的なブームとなった『ワールドオブウォークラフト』の売り上げがまったく含まれていない段階での数値だったからです。より楽観的な指標を出すことで知られるオンラインゲーム産業規模算出組織の老舗である大衆軟件は、それよりも更に強気の65.1億元としているところがそれを裏付けます。

ただこの数値から推測されるのは、37.7億のうち最低でも30億元程度は、大手三社で稼ぎ出してしまったという可能性があり、その意味では、オンラインゲーム産業の中国運営企業による市場の寡占化という現状が浮き彫りとなっています。産業年度会では台湾のソフトワールド開発の『三国英群伝Online』が数々の賞を受賞しましたが、これが決して商業的な成功につながっていない、というところが中国市場の皮肉と言えるでしょう。