[企業戦略][外資]エレクトロニックアーツ中国に開発拠点設置を表明

エレクトロニックアーツは10月6日、中国にゲーム開発拠点の設置することを表明した。販売拠点は独資企業として90年代初頭から進出していたが、開発拠点を設置することで、中国市場の需要に対応できるコンテンツの開発をすすめていくようだ。開発するゲームジャンルは当然の事ながらオンラインゲーム。具体的にどの地域に拠点を立ち上げるかについてはまだ決定していない。韓国ゲーム主導の同産業において、エレクトロニックアーツの開発システムがどこまで有効なのか、そしてそれ以上に重要である行政との駆け引きでどこまで対応出来るのか注目されるところだ。特にChinaJOYにおいても広くブースをとり、上海、北京など主要都市の様々な拠点においても海賊版の6倍程度の価格であるにもかかわらず、正規版の積極的展開を進めている。このような意味からも今後EAが中国でどう動いていくのか非常に注目される。

【参照URL】

http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=10000006&sid=atZOyewmkNMI&refer=home

【中国ゲーム事情:展示会】CHINAJOYインプレッション

 例年開催されるCHINAJOYに行ってきました。イベントは今日までおこなわれるのですが、私用のために帰国したというところです。中国ゲーム業界における様々な状況が理解できる貴重な機会だったと思います。ただ、ショー以外にも様々な場所を訪れ、非常に強い刺激を受けました。その中で最も印象強く感じたのが、ネットカフェオーナーのゲーム内労働者に対する意見です。ゲーム内労働者とは、RMT目的でひたすらゲームをプレイし、ゲーム内貨幣を稼ぎ続ける人のことですが、これらの人たちが増加しつづけている、とのことでした。いままでは、『MU:奇跡の大陸』などに横行していたゲーム内労働者は現在、その多くが『LINEAGE2』に"職場"を変更しているようです。現在は中国サーバが立ち上がりましたが、その前は米国、タイ、韓国サーバに入り浸りだったようです。ただ、ゲーム内労働者はほぼ全日ゲーム貨幣を稼ぎっぱなしなため、ネットカフェオーナーにとっては「お得意さん」になってしまうのも事実。つまり産業全体として考えた場合、少なくとも中国では重要なポジションを占めているようです。ただ、最後で、オーナーさんが「ゲームそのもののライフサイクルは短くなってしまうだろうけどね」と付け加えていたところにサービスプロバイダー側と、オーナーとしての立場の違いから来る観点の差を伺うことが出来たように思います。