[教育]スクエニ−清華大提携に関するさっくり読み

既に様々なサイトで報じられていますが、スクウェア・エニックスが17日、清華大学と人材育成に関して提携することに合意したということが報じられています。深読みには資料が少なすぎるので、ここではその動向について、「さっくり」読みをさせていただきます。

ソースであるIR資料によると、同大学の継続教育学院との連携であり、具体的な連携手法については今後決定されるとのことです。中国最高峰の教育機関との連携であり、かつ社会人対象の学部との連携は、中国人材を積極的に活用し、中国経済に貢献するという長期的な観点からも、即戦力的人材を出来る限り多く、早く見つけていくという短期的な観点からも非常に意義があると感じられます。また、最近発売された『ヤングガンガン』の主力コンテンツとして、韓国の著名原作者と作画者のタッグ+同社の最強コンテンツのコンビネーションを据えている様子を見る限り、今回の産学連携が同社の新たな付加価値創出における源泉レベルまで関係してくるのではと思えてなりません。これはクリエイター育成とアジアにおける同社フランチャイズポリモーフィック戦略の両面から言えることです。

清華大学といえば、2年前、管理人がSARS直前まで交換研究生として在籍していた大学であるだけに、感慨深いです。当時は、同大学経営学院と、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科が提携をしたばかりで話題となっていましたが、それから数年もたたないうちにこのような進展があること自体驚きです。

現在清華大学は産学連携で北京大学上海交通大学復旦大学と並び非常に先進的な展開を進めており、同大学が大株主となっている清華同方グループにはオンラインゲーム事業部が存在し、実際にゲーム運営(運営しているコンテンツはN-ageです)を行っていたりします。また05年夏には、同社の本社ビルディングにカジュアルゲームポータル系のトップ企業の一社である聯衆(Ourgame)の本社が入居しました(これはあまり関係ないかも知れませんが)。大学の前面には学生ベンチャー支援と国際連携拠点の誘致を念頭に設立した同校系列企業が運営するインキュベーションセンタービルが立ち並び、そのスケールに心を奪われたのは、本サイトの管理人だけではないでしょう。ちなみに中国ゲームファンには有名な某『バーチャコップ型第二次時世界大戦FPS』の開発企業の社長さんも同大学卒業者です。

参考URL
『アニメ!アニメ!』さんによる関連記事はこちら 
http://anime.blogzine.jp/animeanime/2004/12/post_34.html
ファミ通.C0Mの記事はこちら
http://www.famitsu.com/game/news/2004/12/17/103,1103262249,34659,0,0.html
スクウェアエニックスのIR資料はこちら
http://ir.square-enix.co.jp/j/pdf/0302-200412170000-01.pdf
清華同方の運営するオンラインゲームサイトはこちら
http://www.nage.com.cn/