[企業戦略][ハード]PS2値下げで試みる需要拡大

ソニー中国は、同社ホームページでPS2の価格を従来の値段から500元ほどの値下げをすると発表した。もともとグレイ市場で流れていたハードが1800元〜2500元程度だっただけに、この値下げが正規ゲームハードにおける市場拡大に貢献するか、注目される。そこで問題になるのが合法、非合法という範疇を超えて考慮した際の機能性だろう。やはり欧米、日本の海賊版が即座にプレイできるMOD付のグレイ版PS2の競争力のほうが正規版のそれを上回るということは否めない。ソフトのラインナップの豊富さ、安さ、どれをとっても海賊版のプレイを可能ししているハードのほうが圧倒的な競争力を誇っている(競争相手が自社のハードというのも他の市場ではあまり見られないが)。また、値段のほうも、当然のことながら、正規版価格を追随していくことだろう。ただし、北京オリンピックや、上海万博など、国際イベントが目白押しの中国にとって、知財権を含む、様々な分野において先進国のスタンダードに自国を引き上げたいということもあるはずだ。今後、どのような意識改革が進むのか、注目される。
【参照URL】ソニー中国
http://www.sony.com.cn