[企業戦略]スクウェア・エニックス、ソフトスター(WebStar)との合弁解消に関するさっくり読み

 アジアオンラインゲームカンファレンス2005開催の最中にとんでもない事が起きました。スクウェア・エニックスとソフトスター系列であるウェッブスターとの合弁解消という一大事件です。相変わらず、時間も予算もないので、これらの事件に関するさっくり読みをさせていただきます。

 今回の一件については、よくよく考えてみると、清華大学との連携(04年12月17日)などにその付箋のようなものは確かに見え隠れしていたような気がします。原則的に完全独資の外資系子会社によるコンテンツ運営は非常に難しい(原則的には不可能)といわれているなかでのこの発表ですから、これまでかなり綿密に行政との関係も築きあげてきたのだということは容易に予測できます。ただし、中国版CESAを訪問した際も『FFXI』があれば、という声がよく聞かれたように、中国オンラインゲーム産業でもとめられているのはなによりも『FFXI』。ただ、中国にサーバを持っていくのはかなりのハイリスク。このような中でほぼ確実にキラーコンテンツとなりうるが実際それをする可能性があまり見えない『FFXI』のアジア展開がどうなるのか?やはり気になります。ただ、上海、北京とオフィスをかまえた中で、敢えてキャリアさんの本社が近くにある北京を押さえた所に、同社の携帯コンテンツに対する強い意気込みを感じられます。問題(?)はやはりオンラインゲームにおけるオフラインイベントでしょうか?網易では常に香港の有名な俳優をイメージキャラクターをはたしてくれる俳優をつかむことが出来ますが、これは同社の本社が広州であることと無関係ではありません。北京で培われた他コンテンツ産業との関わり(特に映画業界)があるのか?そしてそれがどのような形で、今後の事業戦略に反映されるのか、非常に注目されます。

【参考URL】
アジアオンラインゲームカンファレンス2005
http://www.bbassociation.org/AOGC2005/
スクウェア・エニックスプレスリリース
http://www.square-enix.com/jp/company/j/news/2004/