[RMT]『セカンドライフ』初の百万長者、成功の裏に中国工房

 CNETBlogにて28日、『セカンドライフ』初の百万長者として、Ailin Graef さんが紹介されました。Ailin氏は『セカンドライフ』内のキャラクター、Anshe Chungとして仮想不動産を取り扱い、初めて百万長者となった人です。 36平方キロメーターに値する土地の他、Linden ドルや、バーチャルモール、バーチャルストアのオーナーとして2年半の間にそれだけ功を収めた事になります。しかも既述の百万ドルとは、『セカンドライフ』内に存在するバーチャル財のみから算出された価値であるとのこと。つまり、Anshe Chungが展開している他のユーザー参加型アバター系サイト『IMVU』や、『There』、ならびに『Entropia Universe』といったところのバーチャル財はこの値に含まれていないのです。

 ただコレだけの土地やショッピングモールなどをアイテムで埋め尽くすのは容易ではないでしょう。その裏にあるのが、Ailin氏が夫であるGuntram Graefとともに所有する中国武漢の開発スタジオです。Ailin氏は現在ドイツ国籍を持つ華僑ですが、上記のスタジオには現在20人もの開発者が所属し、今後は、50人に拡大する予定とのこと。このようなユーザー参加型コンテンツ上に自社開発のアイテムを次々に投入し利益をつくりあげるというのがいわゆる合法的なRMT型ビジネスモデルの最先端というところでしょうか。ちなみにこの百万ドルという数値、前回取り扱った中国人『留学生』の違法送金問題の際の値と非常に近く、ある意味象徴的です。RMT型ビジネスモデルにおける成功の鍵には、合法、非合法に関わらず中国との国際分業あり、というところでしょうか?

【参照URL】

Anshe Chung正式リリース

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