[企業戦略]パラレルで進む日・中メディア企業買収劇

  ライブドアニッポン放送買収劇にパラレルして盛大ネットワークの新浪買収劇がすすんでいるが、応戦策もほぼパラレルで展開している。23日のフジテレビによる、”ポイズン・ピル”戦略での応戦という発表に足並みをそろえるかのように新浪も盛大ネットワークの買収に対し、”毒丸計画”を打ち出したと報道されている。盛大ネットワークも今回の買収劇はいわゆる敵対的買収ではなくあくまでも戦略的な投資であり、更に本格化するブロードバンド時代においてインタラクティブエンターテイメントメディア企業としての地位を確立すつための付箋のひとつという意向を変えていないようだ。 
 ただ、中国の方はともにインタクティブメディアのトップ企業同士のかけひきであるというところが特徴的だ。現在、中国におけるオンラインショッピングやオンライン株式取引はクレジットカードの信用問題などがあり、未発達であるといわざるを得ないが、今後、中国が更に豊かになり、国際的地位の位置づけを確立する中で、必ず解決していかなければならない問題だ。つまり、これらの事については行政が近いうちに必ず重い腰を『本格的にあげる』時が来る。必然的に、中国においてもオンライン株式取引などが一般人によって行われる日がくるのは時間の問題だろう。つまり、今回は来る中国eコマース大国時代の前哨戦とも言える貴重なやりとりなのだ。情報をエンターテイメントとして利益に還元するしくみを創出した側が勝つか、情報を圧倒的に多くの人々と共有する場を創出した側が勝つか、注目されるところだ。

【参照URL】
 http://tech.sina.com.cn/i/2005-02-24/0127533772.shtml
 http://tech.sina.com.cn/focus/sina_snda_2005/index.shtml
 ポイズン・ピルウィキペディア
 http://en.wikipedia.org/wiki/Poison_Pill